8/23のNY市場は、なかなか面白い展開を見せました。

昨夜の恐怖指数VIX現物の1分足から見てみましょう。

まず、日本時間21時に中国がトランプ関税第4弾に対する報復措置を公表し、相場がガクッと荒れました。本音ではあまり関税をかけたくない中国政府としてはメンツを保つためのものでしたので、内容はそれほどではなかったのですが、1週間前にトランプ大統領が「中国が報復したら、究極の報復をする」と発言していたことから市場はパウエルFRB議長の講演を前に荒れ始めました。

23時にジャクソンホールでのパウエルFRB議長の講演が始まり、7月末のFOMCから姿勢を転換し、今回は利下げを示唆したことで市場は回復しはじめ、恐怖指数VIXも下げに転じます。

パウエル講演の内容は八方美人で、利下げを期待する市場向けには景気のために利下げを示唆しているものの、利下げを渋る中銀関係者向けには アメリカの景気の力強さを強調し、本当は乗り気ではないというメッセージもこめているように感じました。

「こんな内容で満足するなんてチョロい市場だなぁ」と私は失望してふて寝したのですがそこから急転します。(ちなみにトランプ大統領は講演内容にぶちぎれてます)

日本時間で日付が変わるころになるとトランプ大統領がアメリカ企業に対して中国からの事業撤退を要求するツイートを発信し、市場に恐怖が走ります。

中国からの事業撤退というのは法的拘束力があるものではないので「言ってみただけ」というような気もするのですが、時間をかけて政府調達などで中国進出企業に対する嫌がらせをするかもしれません。

また「トランプ大統領が中国への報復に対する報復内容を会議しており、未明に公表される」というニュースが流れて市場はさらに戦慄します。

1週間前に宣言していた「究極の報復」が来る!となると焦ります。究極というと、軍事制裁は論外として金融制裁とかやりだしたらかなりやばいことになりかねないです!

NY市場が引けると同時に、 追加制裁内容が公表され、「2500億ドル相当の中国の輸入品に対する現在の25% の関税を10月1日から 30%に引き上げ」「中国からの輸入品3000億ドルに課す追加関税第4弾の税率を10%から15%に引き上げ」というものでした。

関税率5%引き上げという想定より小粒な内容だったので「究極の報復というのは誇張表現だったか」と一安心して時間外取引で少し戻して、市場は終了したのでした。

それでは、S&P500指数の日足チャートを見ておきましょう。

S&P500は、2847ポイントと8月相場のレンジの下限あたりまで急落しています。

トリプルボトムとなるか、底割れとなるかはよくわかりません。

8/13にトランプ関税第4弾の対象が絞り込まれてから市場には米中貿易戦争に対する軽い楽観論が出てましたがそれが崩れた格好です。もう慣れっこですが。

パウエルFRB議長の姿勢は利下げ時期までは明言しませんでしたが、これはさすがに9月のFOMCでは利下げせざるを得ないでしょう。

長い目で今後を考えると、米中の貿易戦争でパウエル君はしぶしぶ金利を下げ続ける羽目になり、ある時突然トランプ大統領が貿易戦争を終結させて、低金利下での株価暴騰!株価の史上最高値の更新ラッシュ!で2020年11月の大統領選で景気を超回復させた偉大な大統領として再当選!っていうシナリオが見えているので、毎回の茶番で下がったら攻めるという姿勢には変わりません。

恐怖指数VIXについて

恐怖指数VIXの日足チャートを見てみましょう。

VIX現物は一時的に21.1まで急騰しましたが、引けには20を割り込んで19.9まで戻しています。

もっと勢いよく上がってほしいところですが、8月はもう結構上がってますし、少しエネルギー切れ感もあるかもしれません。

パウエル議長も利下げを否定する姿勢から、景気のために利下げする姿勢に転換しましたし、VIXも過度に上方向にはあまり攻めにくいのではないでしょうか。

投資について

現在のポジションは、以下の通りです。

【VIX投資】
なし

☆米国VI(9月物VIX先物)は現在$19.65

VIX投資は前回の記事「明日のパウエルFRB議長講演を前に強気になる市場を見て、VIXショート解消!(2019/8/22)」で米国VIのショートを$17.35で利益確定してから、ノーポジション待機状態です。

前回の記事内で「ドテンVIXロングの好機なのでは!?」と感じていたので、勇気をもってVIXロングまでしていれば大儲けでしたが、過ぎたことは仕方ないです。

今後は、とりあえずVIXが上がったので小ロットのVIXショートを入れて様子見ですね。さらに上がったらショートの積み増しで、今回はパウエル議長が利下げ方針を出しているので割と安心してショートできそうです。

また、中国とは対照的に米国との貿易交渉がスムーズに進んでいる日本株も狙い目かもしれません。日本株はここ数カ月外国人がかなり売りまくってもう売る実弾がない状態です。

今回の暴落劇でシカゴ日経平均先物は20,135円まで暴落し、8/23時点での日経平均PBR1倍水準の 20,304.81円を割り込んでいますので、この絶望的な状況だからこそ勇気をもって投資する価値はあるかもしれません。

ということで来週は、長らく待機してましたが、ようやく日経平均ETFに参戦できそうです。

しばらく相場は荒れるかもしれませんが、悪くはない投資になると思います・・・たぶん。

それでは!

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