
中国だけでなくメキシコにも全製品関税をかけるというトランプ大統領の発言で急落した市場ですが、FRBのパウエル議長が利下げや日銀がやっているような長期金利のコントロール等の新たな緩和手法を検討していることを示唆したことで、相場は急回復しています。
5月の初めには4月中の最高値更新ラッシュを受けて、ハト派から中立になったと思ったら株価が下がるとまたハト派になるという中々スピード感のある心変わりをするパウエル議長です。
それでは、S&P500指数の推移を見ておきましょう。
NY市場序盤のS&P500は、2750を割っていたもののFRBパウエル議長の発言で昨日から急激に回復し、2810前後まで戻ってきています。
このまま再び上昇に転じるでしょうか?これまでの経験則で言うとFRBがハト派転換したら相場は急回復しますね。
ただ、6月末~7月にかけて中国への大型追加関税の発動有無が決まるという重要イベントがあるので、素直に回復してよいものかなかなか考え物です。
昨年の2月や,10~12月のショックは金利上昇が原因で、FRBがハト転換することで原因が取り除かれて急速回復しましたが、今回の原因は実体経済に影響がある大規模な関税なので原因を取り除くことはできず、金融政策だけですぐに挽回するのは難しいという考え方もあります。
恐怖指数VIXについて
恐怖指数VIXのチャートを見てみましょう。
VIX現物は、17まで下落しています。
現時点での予測は難しいですが、パウエル議長の発言から、6/18-19に行われるFOMCで株式市場に波乱を生じさせることはなさそうですし、中国への関税発動が決まるG20まで少し時間があることから、ひとまずはVIXは下向きかもしれませんね。
投資について
現在のポジションは、以下の通りです。
【VIX投資】
なし☆米国VI(6月物VIX先物)は現在$17.3
現在はノーポジション待機です。
個人的な予想では、パウエル議長のハト派発言は悪材料出尽くしの7月以降に飛び出すだろうから、そのあたりを狙おうと思っていましたが、予想よりも早く飛び出したのでちょっと戸惑っています。金融緩和と貿易戦争激化のどちらが勝つかよくわからず、勝負しても勝率は低そうです。
たぶん短期的に下だと思うけど、自信がないので様子見をしようといった感じです。イベントがあるので下がり過ぎたらVIXロングでしょうか。
難しい時は待つのも相場ですね。
それでは!