ここ最近の相場は、米中の貿易戦争懸念が緊張したり緩んだりで、一進一退の相場が続いています。
米国の中国への関税に対して、中国が報復し、それに対して米国が報復し、さらに中国が報復し・・・と、うんざりするチキンレースをしています。
S&P500指数のチャートでも見てみましょうか。2016年11月のトランプ氏大統領選当選からのものです。
2604ポイントと、ここ数カ月の中では底に近い水準ですね。
2017年までは下がってもすぐに回復していた相場でしたが、2018年2月からの2か月間の相場はやはりこれまでと違いますね。
数カ月単位のトレンドを見ることが多いテクニカル系のヘッジファンドも、これだけ下げが続いていることから下げトレンド入りと判定して、ショートを仕掛けやすくなってくるでしょう。
株価が芳しくない原因としては、2017年12月にトランプ減税が成立したことで目先のプラス材料がなくなったことと、VIXショックの引き金となった金利上昇、フェイスブックショックによるこれまで株価をけん引してきたハイテク株の成長限界などが目先を暗くしています。
特にハイテク株関連は、AIなどのバズワードでもてはやされていますが、新しい技術は期待先行で期待より稼げないことが明らかになってしまうと陰りが出てしまうものです。2000年前後のITバブルの時なんてそうでしたが、今回も似たような感じではないでしょうか。
それに加えて、短期的に貿易戦争懸念がありますが、こちらは一時的でそこまで大きな影響はないと踏みます。
やはり根が深いのは、過度な期待で上がり過ぎたハイテク株への期待がはげ落ちることでしょう。
恐怖指数VIXについて
VIXの日足チャートを見てみましょう。2018年2月のVIXショックからのものです。
株価の下落ぶりに比べると、恐怖指数VIXはあまり上がってないように感じます。やはり慣れでしょうか。
VIXの現物やVIX先物の期近物はショックの割には上がりにくくなってきたように感じます。
一方、VIX先物の期先物はだいぶ高くなってきています。
現物のVIX値が近い4/5と2/22のVIX先物カーブを比較してみましょう。
VIX現物の値はほぼ同じですが、期先物が高くなっている事がわかります。
個人的にVIX先物カーブの動きの推移として以下のようなイメージを持っています。
2017年11-12月は上図の①、2018年1月が期先が下がり過ぎている②で、2018年2月のVIXショックは③で、現在の相場は上図の④に近づいていて、VIXの売り時ではないか?と考えています。
投資について
現在のポジションは以下の通りです。上がったら売り、下がったら買いといった感じでポジションを積み上げてます。
【ポジション】
米国VI:[買]$19.5×1000
米国VIブルETF [UVXY]:[売]$20.5×1000
「米国VIブルETF [UVXY]」のショートと米国VIのロングの組み合わせで、トータルではVIXショートになっています。
米国VIブルETF[UVXY]」はレバレッジ減価するのに対して、米国VIはレバレッジ減価しないのでこの両建てによるヘッジには裁定取引に似た旨味があるのです。フルヘッジではないのは現在はVIXショート寄りの相場観だからです。こういう取引ができるのもCFDの魅力ですね。
それでは!