5月4日のWTI原油は、アメリカの原油の増産がOPECの減産の効果を打ち消しているという見方から、1バレル45ドル台に暴落し、OPECが減産合意した2016年11月以来、およそ5か月ぶりの安値をつけています。

原因はいろいろあると思います。

OPECの産油国がかなり頑張って減産していることが判明し、アメリカのシェール増産があっても需給を均衡できると思っていたら、アメリカの原油在庫統計が市場予想より悪く、もうこれ以上OPECが頑張るのは難しいんじゃないかと観測されたことや、リビアの増産、シリア情勢の軟化見込み、中国PMIの弱さによる原油需要減観測、昨年に比べてガソリン価格が高いのでアメリカドライブシーズンでも予想より需要が伸びないのではないかといった観測もあるかと思います。

それに加えて、大きいのが5月2日にサウジアラビアのサルマン副皇太子の現地メディアに対して行った発言で、

「国家予算の前提としている原油価格の想定シナリオは55ドルから45ドル」
「第1四半期の非石油収入は、予想を上回っており、財政赤字も縮小した」

この発言により、現在協議中のOPEC減産延長の旗振り役であるサウジアラビアの姿勢が疑問視され、45ドルまでなら売り安心と見られて、一気に売りが加速したと思われます。
これはつまり、OPECは減産延長はしても、今の水準に満足だから追加減産などはないということがほぼ確定になります。

チャートを見てみましょう。これまでサウジの想定レートはドバイ原油50ドル(WTI49ドル)と見られており、5月1日まではドバイ49ドル前半(WTI48ドル前半)でブロックされてましたが、サルマン発言のあった5月2日以降は一気に割り込みにきています。

いくらアメリカが増産しようが、やはりOPECの行動はショーターにとってはけん制になります。
そのOPECの盟主サウジアラビアが45ドルでも財政は大丈夫というのであれば安心して売りが仕掛けられますね。

今後の戦略

ひとまず、サウジアラビアの想定レート45ドルが抵抗線になるでしょう。ドバイ原油で45ドル(WTI原油は44ドル)付近でしょうか。ここで軽く買ってみても良いと思います。

次に、これまでサウジはドバイ原油50ドル想定と考えられており、ドバイ49ドル割れ(WTI48ドル割れ)で怒り出すと思ってブロックされていたのが、サウジ想定レートが45ドルに5ドル後退したので、ドバイ44ドル割れ(WTI43ドル割れ)でブロックされるとみましょう。

WTIが43ドルまで落ちてくれれば、テクニカルの防衛線もついているので、強めに買っても負けにくいでしょう。

今は現金100%で待機です。買えなければそれまでです。

それでは!